施工実例

菊池建設にいただきましたお客様の声を紹介します
お客様の声

会席・八峰(やつお)様

Interview28

店名と共に引き継がれる伝統の味と技
店主の想いを具体化した、街角の小粋な会席料理店

埼玉県飯能市会席・八峰(やつお)様

  • ご家族構成
  • 生活スタイル
    その他
  • 完成
    平成26年4月
  • デザイン
    その他
  • 【外観】 商店街の一角に建つ「八峰」の端正で小粋な外観。

  • 玄関(外観) 黒い板張り風の外壁に白木の片引き戸が映える玄関。

  • 玄関 大工の造作による履物入れのある玄関ホールとお手洗い入口。

  • 1階カウンター席 足を下ろせる座椅子のカウンター席。清潔感のある檜のカウンターで、主に一品料理を供する席です。

  • 1階カウンター席 足を下ろせる座椅子のカウンター席。清潔感のある檜のカウンターで、主に一品料理を供する席です。

  • 1階カウンター板前 カウンターの内側はステンレス張りの板前。注文に応じて対面で包丁さばきを振るう店主の舞台。

  • 1階カウンター席 間接照明が天然石貼りの壁に陰影に富んだ表情を照らし出す、夜のカウンター席。

  • 2階ホール 変則的な敷地形状を活かして、客室と斜めにつながる印象的な空間を演出した2階ホール。

  • 客室 落とし掛けを低くし、下り壁に下地窓を設けた草庵風の床の間を設えた「草」の趣の客間。

  • 客室 檜の床柱にゴザ床を合わせた床の間を設えた客間。「草」の客間に対し「行」の趣を持たせました。

  • 客室 客室は通常は襖で仕切ってそれぞれを個室として使用。

  • 客室 客室2部屋を通しで使えば、最大20名の客席になります。

  • 客室 客室2部屋を通しで使えば、最大20名の客席になります。

01

父親の店舗を継承する決意から始まった建て替え計画

  • 飲食店の建て替えとお聞きしましたが、以前はどのようなお店でしたか?

    ご主人様
    今回完成したこのお店の名前「八峰(やつお)」は、もともと父親が30年以上前から経営していた会席料理店の名前です。親を見て育ったこともあり、私も同じ料理人の道に進みましたが、親の店とは別に「がん屋」という名前の小料理屋を、6年間ほど一人で切り盛りしてきました。お互いの店は近所同士ではありましたが、親の方とは少し異なる料理や飲物を、価格帯も変えて提供することで差別化をはかり、おかげさまで客層もかぶることなく、それぞれにお得意様などからご愛顧を頂いて、少しでも良い料理をご提供できればとの思いで、日々切磋琢磨してまいりました。

  • 建て替えをお考えになったきっかけは?

    ご主人様
    「がん屋」は、修行先からの年季明けで地元に帰ってきた際に、すぐに親の店を継ぐというよりも、まずは事業主として自分の店を持って一人でやってみたいと思い、始めた店です。前のテナントによる内装や造作、設備などがそのまま残されている「居抜き」の物件を自分で借りて、とにかく右も左も分からず始めました。
    「がん屋」のために借りた建物は商店街の入口、三角形の角地に建っているため店内も特殊な形状であるうえに建物自体がかなり古く、それまでに喫茶店やレストランなど,色々な商売の方が入っていたようで、日本料理を提供する店としては使い勝手の悪いところもありました。ですが、設備投資が少なくて済む「居抜き」の貸店舗ということもあり、店のつくりに合わせた料理やサービスを工夫しながら、創作料理を中心にした気軽に立ち寄れる小料理屋として営んできました。
    ところがそのうち、親の体力の衰えもあり、「八峰」の営業も手助けしなければならなくなりました。朝の時間帯と「がん屋」休みの日には、「八峰」のほうを手伝い、昼から夜にかけて「がん屋」を営業する日々でした。文字通り朝から晩まで休みなし。そんな毎日ならば、いっその事「八峰」を継いでしまおうというのが、店舗の建て替えを考え始めるきっかけでした。幸いにも、「がん屋」の大家さんから、この土地(がん屋の土地)を買わないかという話を頂いたのもこの頃でした。そこで土地を購入し、「がん屋」の建物を建て替えて、両親と共にこの場所で新しい「八峰」を始める計画を検討し始めました。

  • 新しいお店のために参考にしたものはありましたか?

    ご主人様
    私にとって「八峰」を継ぐということは、すなわち会席料理を提供することです。
    新しく「八峰」を建て直すにあたり、まずは会席料理に似合う建物を検討しなければということで、日本建築を得意にしている知り合いの大工さんに相談しました。そこで見せられた写真集が「菊池安治の作品集第3巻 和店」でした。
    まさしくこういうお店が欲しかったのです。写真集を見るまでは、頭の中に和風の店舗という考えはありましたが、ざっくり和風というだけで、具体的なイメージはできていませんでした。しいていえば、少し高級なイメージの建物のほうがもともとの「八峰」のお得意様にも失礼に当たらないだろう。また、会席料理を提供するのだから、居酒屋みたいにはしたくないという思いはありました。
    相談相手の大工さんが菊池建設の仕事をしていたこともあり、大工さんの紹介で写真集の建物を手掛けた菊池建設に声を掛けることにしました。

02

それぞれが渾身の想いを込めた店舗建築

  • 当社にお声掛け頂き、どのような打合せを進めていきましたか?

    ご主人様
    最初の打ち合わせから営業担当さんと共に、設計士の方が来てくれました。2人ともかなりのキャリアがあるということを、大工さんから聞いてはいましたが、私自身は建築についてはなにしろ分からない事だらけ。建築予定地が三角形の特殊な形状だったので、最初は土地をみて頂き、「とりあえず、間取りから何からお任せで考えてみてください。」といった感じでお願いしました。
    どんな客間になるのか、楽しみにしていましたが、そんな私のはやる気持ちとはうらはらに、2人のとった行動は、30年以上父親が使ってきた、これまでの「八峰」の厨房を徹底して調査することでした。お客様に対する料理の提供の仕方、仕出しをやる時の厨房の使い方、厨房設備の配置と動線の確認など、とにかく、調査、調査でした。
    あとから聞いた話ですが、紹介してくれた大工さんが事前に菊池建設の営業から、設計、工事まで担当の方々に集まってもらい、「八峰」という店がどんな料理を提供してきたか、店主(父親)のこと、お客様のことなど「八峰」に対して抱いている想いを、随分熱心に説明してくれたそうです。そのうえでどんなお店にしていこうか議論しているうちにどんどん、みんなの眼の色が変わり、挙句の果てには、料理の器の話まで出たときには、大工さんも少し先走りすぎたかと思うくらい白熱した、と言っていました。新しい「八峰」のために、ここまで真剣に取り組んでくれていることを知って、改めて身が引き締まる想いでした。
    ようやくできた図面はすばらしいものでした。三角形の変則な敷地に対して、よくぞここまで考えてくれたなと、ただただ、感心していました。これまで使い慣れてきた「八峰」と同じスペックの厨房に客間が2間、カウンター席など、漠然と希望を言ってみたものをすべて詰め込んでくれた間取りでした。
    打合せを重ねて内装もおおむね決まり、さあ、いよいよ見積という段階になりました。しかし、なんせ三角形の土地でしたので、このままでは少し厨房が使いづらいだろうなと感じたところもあり、最後にここだけ直してくれれば、という希望を出しました。すると次の打ち合わせに出てきた間取りはまったく新しい図面でした。あれだけ考えた図面をすべて描き直してくれた設計士さんに、感謝とともに申し分けない気持ちになりましたが、設計士さんがおっしゃった一言は「厨房が肝ですから。」 ただただ頭が下がる想いでした。

  • 最終的に当社と契約された決め手は?

    施主様
    契約の前に予算がかなりオーバーになりそうという話を営業さんから聞かされました。夢と希望をいっぱいに盛り込んだこともあってか、実際に出された見積はとても契約できるような金額ではありませんでした。
    しかし、新しい「八峰」をやりたい。ここまで関わってもらった菊池建設でつくりたいという想いを営業さんに伝え、もう一度見積をつくり直してください。と伝えました。
    店舗建築はフルオーダーの一品ものという考えを見直し、一般的な住宅用に普及している部材などを工夫して活用しながらも、図面に描かれた建物の良さを損なうことの無いよう内装の仕様、外壁材の見直しなど、細かなところまで見直してもらいました。 私としては、あとは、金額さえあえばすぐにでも契約という心積もりでした。見直しの結果、何とか用意できる予算に見積をまとめてくれた時には、本当に嬉しかったですね。

  • 工事の最中に印象に残った出来事はありましたか?

    ご主人様
    紹介してくれた大工さんが、木工事を担当してくれました。私たち家族が新しい店舗に寄せている期待や想いをよく理解してくれて、本当に丹精な仕事をしてくれました。
    その大工さんから、昔、お茶の先生に教わった「見立て」を意識しながら作業したと聞きました。いわく、「大工が仕事をしているときがお客さまの目線ではなく、現場の明かりが実際の明るさではなく。」と。つまり出来上がった後のお客様の目線や店舗の明るさをイメージしながら「=見立てながら」仕事することで、仕上がりのレベルが変わるそうです。会社から支給された材料を見極めて適材適所を考え、「見立て」を意識して、常に新しい事に挑戦するイメージで現場に入り仕事をしていたとのことで、プライドを持った仕事ぶりに感心しました。
    その一方で、クレームを申し入れたこともありました。厨房の工事をやっている際にステンレス板を壁に張る仕様になっていましたが、板金が張り終わったというので見てみると雑な仕上がりで、かなり汚い印象でした。 その日の夜、工事監督の方にクレームを入れました。翌朝、現場に行ってみると、すでに監督は来ていました。確かに仕上がりが悪いとの事でしたが、判断に困ったようで、課長さんに報告と相談の連絡をしていました。
    課長さんはすぐにやって来て、一言目が謝罪の言葉でした。そこからはすぐに業者に連絡をして手直しの指示をし、工程を見直すなど、迅速な対応でクレームを入れてから24時間かからずケアを済ませていきました。建物に対して真面目なんだなと改めて感心しました。

03

新しい店舗から膨らむイメージ・日本料理研鑽への意欲

  • 出来上がった時の建物の第一印象は?

    ご主人様
    早く包丁をここで握りたいという気持ちでした。実際は父親から「八峰」を継承して自分が中心に経営していく、これからのことを考えると不安になったりもしましたが、建物を見た際にはそんな不安よりも、ここで仕事をしたくなるような仕上がりでした。
    2階の客間は外観からは想像できないくらい広く感じます。両親もまるで高級旅館のようだと本当に喜んでいました。

  • 引き渡しから開店までのエピソードがあればお聞かせください。

    ご主人様
    建物ができてからは新しい献立など、考えることが思った以上にはかどりました。
    実際、ここで料理を出すのかと思うと、新しい献立に合わせる器から飲み物まで、どんどんイメージが膨らみました。開店前から様子を見にきてくださる常連様もいらっしゃって、早くここで食事がしたいなどと言ってくださいました。

  • 新装開店した後、現在の状況はいかがですか?

    ご主人様
    常連様の評価は上々で、皆さん新しくなったお店を褒めてくださり、「親から代替わりしても味を落とさないでね。」と言われることもあって、料理にも程よいプレッシャーを感じています。父は料理人として大先輩ですし、特に日本料理の場合は経験と技術の高まりは比例しますので、父を見習いながらこれからも研鑽を重ねていきたいと思っています。
    敷地形状に合わせた変則的なレイアウトの厨房ですが、思ったよりは器や道具の出し入れなどに手間取ることはありませんでした。設計の段階から考えてくれたおかげかな、と改めて感心しています。
    無垢の材料は傷になりやすいなどと聞いていましたが、メンテナンスの方もすぐ来てくださり、私たちには不慣れな材料にも的確なケアをしてくれています。
    1階カウンター席の部屋は照明に工夫して貰ったこともあり、同じ壁なのに昼と夜とで違う景色を見せてくれます。2階の客間も、床の間の野花ひとつ変えただけで部屋の雰囲気が変わるのを見ると料理の献立にも熱が入り、今後はこういう料理を出したいなとイメージが膨らみます。
    まだ、漠然とですが、次に店を出すのならこんな感じで、と考えたりもします。が、まずは今、父から受け継いだこの「八峰」を盛り立てて目の前のお客様が満足してもらえるよう、頑張りたいと思います。ただ、建物ができるということがこんなにも楽しいのかと思うと、もう一度つくりたいな、なんて考えてしまいます。

  • スタッフ
    当社にお声掛け頂くきっかけとなった写真集「和店」のあとがきにある、創業者の言葉「お客様を迎える経営者の心情がにじみ出る本物の店」を心掛けてスタッフ一同、建築をさせて頂きました。新しい器(店舗)にご店主の想いを盛り付けて頂き、益々のご繁盛をなさいますことを祈念いたします。本日はありがとうございました。

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