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2010.04.13ミニ盆栽

再び私事ですが、40歳を超えた頃から盆栽に興味を持ち始め、自分でも栽培してみたいと思うようになりました。 といっても高価な鉢をダメにしてしまうのではという不安も否めず、物欲しそうに眺めているばかりでした。
そんなある日、図書館で「ミニ盆栽」の栽培方法を記した本にめぐりあいました。 「ミニ盆栽」とは手のひらにのる程度の小さな鉢で育てる文字通り小さな盆栽です。 これなら賃貸マンションの限られたベランダでもできます。 見様見真似ではじめてから5年が経過し、何となく「ミニ盆栽」と呼べそうなもの(と思っているのは本人だけ?)が栽培棚に並ぶようになってきました。


私のモットーは
1.盆栽は買うのではなく自分で作る。 これが基本。
2.素材は身近な野外で手に入れられるものを使う。 基本的にタダ。
 「ケヤキ」「ヤマモミジ」は市内の公園に植栽された木の下で種子を拾い育てたもの。
 「シンパク」はマンションの植栽が手入れされた時に伐り落とされていた枝を差し木にしたもの。
 「苔」は道端やブロック塀に自生していたもの。などなど。
3.道具は安く済ませる。
 用土と肥料、農薬は園芸店で購入しましたが、使用量がわずかなので一度買えば数年分確保できます。 鉢と道具は100円均一店で調達しました。

失敗しても自業自得、そのうち“それなり”の形に仕立てられるだろう、と思っていましたが、……難しいです。 書籍に書いてあるような育ち方をしてくれません。 自分の都合に無理やり仕立てようとはしていないつもりですが、思いも寄らない方向に枝を伸ばし始めたり、期待していた枝が枯れてしまったり、小さな鉢の中の木々とにらめっこの日々が続いています。



盆栽に興味を持つきっかけは、12年前から当社で保有する台杉(平成22年3月現在1700本余保有)の販売・管理に携わるようになったことです。 台杉の独特な形を維持するために適切な剪定・手入れをする必要があるのですが、その手配や作業に立ち会ううちに自分でも台杉の剪定をするようになっていました。 剪定が楽しくなってくると、もっと身近に自分の自由になる庭木が欲しくなり、行きついた先が鉢植えのミニ盆栽だったのです。

ミニ盆栽の植替えや剪定・手入れをする時期は木の成長期と休眠期を見定めて判断するのですが、一年間通して枝葉の伸長を気にかけていると、季節の移り変わりを一層意識するようになります。 特に春の訪れは、人間が感じるよりも敏感に受け取っているようで、まだ肌寒く感じる時期に新芽が膨らみ始め、日々成長していく様には感動を覚えます。 さらに新緑が深まり、梅雨から夏にかけて旺盛に枝葉を伸ばしていく成長速度には驚かされます。 地面から離れた地上4階のベランダでも、小さな鉢植えを相手にしていれば遠く離れた山の中にある木々と同じ風情を、目の当たりにしている思いがします。


ところで、茶室の基本は「山居の躰(さんきょのてい)」を表すこと、だといわれています。 「山居の躰」とは、たとえ市中にある茶室であっても山里にある庵の風情を漂わせることをいい、世俗と切り離された厳かな世界を追求します。 建物の周囲の狭い露地にも植栽を施して自然な四季の移ろいを感じられる空間をつくっていきます。 心静かに自然と融合できる境地を普段の生活の場にも求める…。 ほら、ミニ盆栽を楽しむ気持ちに相通じるものがあるじゃないですか。(ちょっと無理やりかな。)

今は盆栽に仕立てることに試行錯誤しているに過ぎませんが、いずれ鑑賞することも考えると盆栽台や飾り棚、水石なども揃えなければならない(揃えたくなる)のでしょう。 その前に鉢も中途半端な大きさに思われてきて、これらもなんとか自作できないものかと無謀なことを考え始めているところです。(投稿者:M.H)



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