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2010.01.19本物の住まいとは:その6

本年、創業55周年を迎えにあたり、当社建物のフラッグシップともなる「檜の家」高品位モデルを販売することとなりました。

昭和50年に発売された「檜の家」は発売後35年間にわたり改良が図られ、基準法改正への対応はもちろん耐震性能・省エネルギー性能を向上させてきました。 時代のニーズにあわせ仕様も見直されてきた結果、現行建物では使用しなくなった原材料があります。 そうした原材料のなかには、上質な和の装いを形づくる重要な要因であったにもかかわらず、機能面等でより利便性の高いものに代替えられたものも少なくありません。 今回、代替品では得られない趣きある風合いに再び価値を見出し、昔ながらの素材「リシン掻き落とし」の外壁を条件付きながら復活させます。

当社は国産檜の無垢材を使うことを特徴の一つとしています。 大手住宅メーカーでは構造材に無垢材を使うことは主流ではありません。 その違いがお客さまにとっては、住宅選びの選択肢になっています。
かつて「リシン掻き落とし」は当社の標準仕様でした。 現在では、防水性や耐クラック性を第一に考慮し、弾性アクリルリシン吹付けに代替えています。 しかし和風住宅に似合う独特の表情は本来の「リシン掻き落とし」には叶いません。 構造材に無垢材を使うように、原材料の特性を理解したうえで欠点を補いながら使えば「リシン掻き落とし」は、将来にまで通用する日本の住まいの価値を高めるために欠かせない、魅力的な素材となるはずです。

「リシン掻き落とし仕上げ」とは、リシンと呼ばれる壁塗り材料を石粒状の粗面に仕上げる工法です。 リシンには寒水石などの1.5ミリ角前後の天然石粒が含まれており、塗り付けて固く押さえた後、専用の金櫛、ブラシなどを使って表面を掻き落とし凹凸のついた粗面にすることで、 壁面に細かな陰影を生み出します。 陽の光に照らし出される寒水石の輝きは、職人の手仕事によってのみ得られる「掻き落とし仕上げ」でしか味わうことのできない、 特別な壁の表情です。
下の写真は築30年になる建物の「リシン掻き落とし」外壁です。 適切な施工を行えば、独特な風合いを末永く保つことができます。

「リシン掻き落とし仕上げ」は「昔ながら」の素材であるために、現在主流の弾性アクリルリシン吹き付けとは異なる、いくつかの特徴・留意点があります。

〇陽のあたる壁面では、経年変化により退色をする場合があります。(俗に「色がとぶ」といいます)
〇均一な色の発色ではありません。
掻き落とした表面の寒水石の凹凸により微妙な陰影で色が変わって見えます。 また顔料の性質上、色の濃いものほどはムラになりやすくなります。
〇直接雨に濡れれば雨水を含む仕上げです。 雨が止めば乾燥していきます。 水濡れと乾燥を繰り返すことを踏まえて、外壁下地に通気層を設けてあります。
〇下地への追従性がないため表層に小さな割れ(クラック)が入ることがあります。 対策としては、地震などの応力による建物の歪みを防ぐ耐力面材を使うとともに、下塗りモルタルにガラスメッシュを入れることで、大幅な改善を図っています。

外壁への雨掛かりを少しでも低減させるために、軒の出、けらばの出を90センチと長くした、いぶし和瓦葺き切妻屋根を併用することとしました。 実用面はもとより、外観的な品格を高める屋根仕様です。 また、総2階建てを避け、できれば1階屋根を四方に確保する事を、建築の条件としてお勧めします。

建築にご興味をお持ちいただけましたら、建築予定地の諸条件の確認を含め、ご相談・ご質問はお気軽に営業担当者までお申し付け下さい。(投稿者:M.H)

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